
知るためのカウンセリング
施術は気を巡らせ、血・津液の状態を整え、五臓の機能を調整することから始めます。
東洋医学で考える不調や痛みの多くは、「気・血・津液」と呼ばれる生理物質の不足か滞りにより生まれます。施術の初めには四診で確認した情報を元に、滞りは取り去って変化させ、不足は補ってそれらが順調に身体を巡る様に整えていきます。また、滞りや不足に関わる「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」の機能を整えて、乱れにくい身体へと導きます。
気=エネルギーとして機能を促進する、血=組織や器官を栄養する、津液=身体の水分を指し、潤し、滋養する、といったそれぞれの役割を持ちます。いずれも食べ物から脾・胃(消化器)の働きによって作られます。東洋医学では、これらが過不足なく、また滞りなく巡っていることが大切と考えます。
気は身体の中を自由に動き回ることでその機能を発揮します。気の滞り「気鬱・気滞」は、ストレスが多く、デスクワークで長時間じっとしている…などでその動きが妨げられて滞り、お腹が張る、ため息が多いなどの症状が出現します。同時に気のエネルギーによって運ばれていた血の滞り「血瘀」もできやすくなり、強い痛みを引き起こすことがあります。
気の不足「気虚」は、疲れやすさや元気が出ない、風邪をひきやすい、息切れがするなどの症状がみられ、血の不足「血虚」では顔や唇の血色が悪い、筋の引きつり、目の乾きや疲れ、手足のしびれなどがみられます。仕事などによる過労や病気で消耗することと、食事が取れないことや、消化器(胃腸)の不調による供給の不足が主な原因となります。