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鍼灸のトリセツ Vol.1 … 鍼灸のことをもっと知っていただき、身近に感じていただくために。

鍼灸の受療動機(受けてみようと思うきっかけ)について

これまで、鍼灸の受療に関してさまざまな調査が行われています。少し古いデータですが、その結果の一部を引用します。まず、鍼灸施術を現在受けているという方の国民全体に占める割合(受療率)は6%–7%程度。10人に1人もいないことになります。受療した方の中の受けてみようと考えるきっかけで最も多いのが「友人知人に勧められた」というもので、次が「病院の検査や治療では十分ではないと考えている」から、「病院に行くほどの症状ではない」というものが続き、やはり体のどこかに不調を持っている方が90%以上を占めることがわかります。また、一度鍼灸を受けて中断しているが再開したいと考えている方は48%程度、再度受けないと答えた方は約35%となっています。受けたいと考えている方の76%が「効果を感じている」、37%が「気持ちがいい」と答え、受けないという方の42%が「効果を感じない」、21%が「治療費が高い」という回答でした。

みなさんはいかがでしょうか? (引用:あはきの実態調査

長岡京 季Toki

鍼灸院というと、腰痛や肩こり、膝の痛みなどの体の痛みや頭痛、耳鳴りやめまい、冷えなどの体調不良を治す側面が一般的に知られているので、先ほどの受療動機でも90%以上の方が何かの不調を抱えている方ということになります。一方で、特に困っている症状はないけれど体調管理や身体と心のメンテナンス、リフレッシュなど、毎日をより良く過ごすために鍼灸を定期的に取り入れるという方もおられます。この二つの側面はそれぞれが独立しているものではなく、不調で困っている方も治療で良くなって来れば次は症状がひどくなる前に調整しておこうと考えるでしょうし、メンテナンスを定期的に行なっている方でも少し間が開けば生活に支障が出るほどの症状が出てくる方もおられます。それぞれ繋がっていて、その間を行き来するのが“体調”なのです。

また、西洋医学ではなかなかコントロールできない難病と言われる疾患で鍼灸に頼られる方も少なくありません。鍼灸を受ける動機も様々ですが、同様に鍼灸の効果も多様であり、可能性には限りがありません。

治療、予防から養生のための鍼灸へ

鍼灸治療の考え方の基本となる東洋医学は、病気を考えること以前に自然の摂理とそれに従った過ごし方が大事にされていて、それを理解して過ごすことで病気にならない元気な暮らしができることが示されています。これは何かの疾患や症候を想定した【予防】ではなく、より良い暮らしを手に入れる【養生】の考えそのものです。また、鍼灸は体の不調を整えることはもちろん、まだ症状が気になるほどではない体の変調を捉えて改善する効果があると考えられています。これが「未病治」と呼ばれるもので、これこそが体調を整えるコンディショニングにあたります。

長岡京 季 鍼灸院では、身体の痛みや体調不良などの症状が鍼灸を受けられるきっかけだとしても、それが落ち着いた後もこれらの鍼灸の効果を体調管理に使っていただくことをお勧めしています。このような方が増えることは、自身の身体の状態に敏感で、鍼灸に限らず体調を整えるさまざまな取り組みに前向きな方が増えるということです。このように健康に対する意識が高く、前向きな方が増えることが将来的な健康寿命の延伸にもつながるはず…このように考えています。

より良く生きるために鍼灸を、そして東洋医学の考え方を取り入れてくださる方がもっともっと増えると良いですね。

これらの考えは一年前の開院当時から変わらないものです。鍼灸院の取り組みはこれから少しずつ変化していくかもしれませんが、基本的な考えは変わることなく幅を広げていけたらと思っています。

それでもさまざまな環境の変化は現れるに違いありません。その時にはその変化に柔軟にそして素早く対応し、一つ一つの取り組みによって少しでも多くの方のより良い暮らしのお役に立てるようになれば嬉しいです。

長岡京 季 鍼灸院が 得意とするもの…

1.運動器疾患:頚・肩・腰・膝などの痛みと手足のしびれの改善

2.神経疾患:パーキンソン病などの変性疾患、顔面神経麻痺などの神経疾患

3.不定愁訴:頭痛、肩こり、冷え、不眠、めまい・耳鳴りなどの症状の改善

※未病治=コンディショニング(体調管理、維持)

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