季のつぶやき

美容、美しさとはなにか…

美しくありたい、綺麗でいたい…というのはいつの時代でも、そして男女を問わず考えるコトですよね。当院でも美容鍼灸を取り入れていますが、興味のある女性のクライアントが多かったことが一つのきっかけでもあります。

そこで「美容」とはどういうことか少し考えてみました。

言葉を調べてみると、顔や体つき・肌を美しく保つこと、美しい顔かたち、美貌…など。美しい容姿(顔・姿かたち)ということに集約されそうです。また、美容師法では「美容とは、パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくする」と定義されています。

これらから考えると“美容”=“見た目の美しさ”ということになります。見た目の美しさに影響する因子は、①顔・体型・姿勢 ②動作(態度、行動) ③個性(佇まい、印象、オーラ!) ④装飾(服装、化粧、髪型、香り)などがあります。美しさの基準には人それぞれの感覚が影響し多様性がありますが、そこには“若々しさ”というキーワードがあるように思います。

では、なぜ人は見た目の美しさ=若々しさを求めるのか?

その一つの答えが「性淘汰」です。これは配偶相手の獲得に有利な形質がその性の個体(雄or雌)に広がるメカニズムのことです。

1.配偶相手の獲得に有利な形質を作り出す遺伝子が広がる

  =戦いに強い、見かけが大きい、強そうなど…※この競争は雄同士の間に多い

2.雌に対する求愛行動の結果で競争が決まる場合

  =鮮やかな色の飾り羽、複雑なさえずりなど…※雌によるより好みの結果である

(長谷川眞理子 なぜ若くみられたいのか?:進化生物学からみた生活史パラメータ,アンチエイジング医学Vol10.No6 852-855)

一つ目は、オスの鹿のツノが大きく立派でそれを武器としての戦いにも強いことや大きな身体の胸板の厚い闘いに強いゴリラなどが代表的でしょうか。二つ目には、オスの孔雀の羽が美しかったり、囀りやダンスでメスの気を引く鳥の仲間などがあります。これらは全て種の保存や繁栄のための本能でありメカニズムです。

霊長類の繁殖についてみてみると、ニホンザル、テナガザル、チンパンジーどれをとっても寿命が尽きるその少し前まで、生きている期間の大半が繁殖可能期です。一方、ヒトは寿命の1/3程度の期間しか繁殖できる期間がなく、その期間は若い時期に限られています。このことから、『ヒトが繁殖可能な女性を配偶相手として見つけるには外見から推測される「若さ」しかなかった。女性の若さを示す特徴に敏感に反応し、それらを魅力的と感じることは、ヒトの繁殖戦略において重要な要素であったに違いない。

男性・・・女性の若さに注目し、若い配偶相手を獲得する。

女性・・・自分を若く見せて配偶者としての価値を上げたほうが有利。』

(長谷川眞理子 なぜ若くみられたいのか?:進化生物学からみた生活史パラメータ,アンチエイジング医学Vol10.No6 852-855)と考えられています。

また、ここには見た目の若さだけでなく、“若々しさ=健康”ということも含まれているのだと思います。健康な女性、男性の方が子孫の繁栄には有利だからです。

このように考えると、美しくありたいという考えは全て本能、ヒトが存在するためのメカニズムということになってしまいますw

ただ人間は本能だけで動いているわけではなく、それぞれが求める美しさには多様性があり、見た目だけではないし、若さだけでもないですよね。僕も髪の毛は真っ白ですが、染めることはせずにありのままの自分の髪の毛でいたいと思っています。でも、身体の見た目は若々しくありたい。やっぱり若さ!笑

でも、お腹が出て、筋肉が落ちて、弛んだ皮膚が重力に逆らえずに下に垂れ下がる…このような見た目は美しくないだけではなく、不健康に見えます。適度に筋肉がついて、姿勢も良く、動きにも無駄がない→若々しく健康的な見た目となります。

そのために必要なものが運動です。

インタビュー・カウンセリング

運動にはご存知の通り、肥満の予防、美肌、心血管系の若さ、メタボリックシンドロームの予防、ストレス解消、筋力の強化など、若々しく健康な身体を保つ様々な効果があります。

ですから、見た目の美しさ(若々しさ!)のためには健康な身体が必要で、そのためには運動が欠かせないということになります。

季の美容鍼灸は、顔に鍼をして見た目の肌の調子を整えたり、たるみやシワを目立ちにくくしたりするだけでなく、内臓の調子など体調を整えて内面からの美しさを手に入れるために役立ちます。加えて、それぞれが取り入れられる運動のアドバイスも行い、若々しく健康な体づくりにも役立ちたいと考えています。

“美しさ=健康”ですから。

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